現代人のための健康法 Tips

健康になるための方法は様々に提案されていますが、自分に合った方法を見つける心理学的方法を提案します。

7 ラスト・ダイエット 4:タンパク質

今回は、魚、肉(鶏、牛、豚、ラム)、卵、乳製品、豆などついて書いていきます。タンパク質は食べ過ぎると腎臓などに負担がかかり身体によくありません。また、肉類は炭水化物と一緒に摂ると太りやすくなりますし、乳製品は人によっては注意が必要です。

・魚は無条件に良い、というわけではない

タンパク質については、多くの人にとって、魚は最も頻繁に食べても問題がないことでしょう。しかし、人によっては、例えば、サバにアレルギーがある方もいらっしゃるので、魚だから体にいいはずだと決めつけないで、自分の体調を確認する必要があるでしょう。

 

また、魚それ自体は、元々は身体に良いものだったはずですが、近年の海の汚染なので、食物連鎖の上位にいる大きな魚は、食べる量に気をつけなければなりません。大きな魚は、小さな魚を食べて、例えば、メチル水銀などが蓄積されてしまっているからです。実際、厚生労働省は、妊婦さんは、クロマグロの摂取量を1週間あたり80グラム以下にするように勧告しています。EUでは、マグロを週2回は食べないように、と勧告しています。同じ妊婦さんでも、体重や年齢や体質などの個人差があるはずなので、お寿司換算すると、週に5貫までくらいが一つの目安になるようです。

 

マグロや鯨などのもの以外で、かつ、青魚にアレルギーがないのであれば、概ね、魚は食べても食べすぎるということはないようです。さらに、次回に扱う脂質を考えた場合、DHAEAPなどのオメガ3脂肪酸、通称、オメガ3が多く含まれるので、お勧めの食材です。

 

しかし、タンパク質を多く採りたいアスリートの人、女性よりは男性、さらに高齢者の場合は、魚より、肉を多めに食したほうが良いかもしれません。なぜなら、同じ量を食べても、魚より肉のほうがタンパク質の含有量が多いからです。高齢者の場合は、食べる量が少なくなっているのに、肉を食べずに魚ばかりを食べていると栄養不足になるようで、100歳を超える長寿の方は、よく肉をよく食べていたという報告もあります(*1)。

 

・肉のお勧めの食べ方

さて、次に肉についてですが、お勧めは、どれか一つに偏らないこと、毎日同じものは食べないこと、の2つです。いずれの肉も利点と欠点がありますので、偏らないほうが良さそうです。ただし、ラム肉は日本では食べる人が多くないので、あえて取り上げておきますと、他の肉に比べて、不飽和脂肪酸が多いこと、脂肪の融点が高く吸収されにくいこと、脂肪を燃焼させるカルニチンが多く含まれていること、などのメリットが挙げられます。しかし、そもそも味が苦手という方もいらっしゃるようなので、味が苦手なら、無理して食べる必要はないでしょう。

 

私は逆に、肉を食べないとどうなるのか、試してみました。肉を食べずに、魚ばかりに頼っていると、私の場合は、「エネルギー」が足りなくなりました。また、牛肉ばかり食べるという極端なこともやってみましたが、これも体調が悪くなりました。

 

いずれの肉もほどほどに、適当に雑食にするのがお勧めではありますが、ご自分ではどうなのかを試してみて下さい。例えば、鶏肉の胸肉にはイミダゾールジペプチドが含まれていて、疲労回復に役立つというデータがあり、その通りですが、だからと言って、鳥の胸肉ばかりを選んで食べるよりも、色んな種類の肉を食べておいたほうが、未知の栄養素がこれから発見される可能性もあり、アレルギーを避ける上でも良いと思います。また、鳥の胸肉よりも自分の身体に合うものが見つかるかもしれません。

 

調理の仕方としては、焼くよりは、煮た方が良さそうです。魚の場合、お刺身のような生で食べたほうが美味しかったり、より身体に良い効果が期待できたりする場合もあります。肉でも新鮮なものであれば、例えば、馬肉などが身体に合う人もいらっしゃることでしょう。しかし、肉の場合、特に豚肉はそうですが、しっかりと火を通したほうが良い場合が多いでしょう。また、煮てみると分かりますが、かなりアクが出てきます。アクが必ずしも身体に悪い、とは限りませんが、焼いて食べている場合、そのアクも一緒に食べていることになりますし、焼くことによる悪影響もありえます。なので、いつも焼いて食べるばかりではなく、焼いたり、煮たり、蒸したり、調理方法も色々と試してみると良いでしょう。

 

ただし、Tipsでは、細かいことは気にしません。細かいことを気にしていると続かないからです。多少の毒は食べるものと考え、それ以上に毒をきちんと排泄することを重視します。仮に、煮た料理のほうが身体に合っていたとしても1週間に1、2回位は、焼いたステーキを食べても良いと思います。これも個人差があると思うので、自分で試してみて下さい。

 

中には、自分の主義として、菜食主義を貫く方もいらっしゃいますが、菜食主義で肉を食べない、あるいは魚も食べないという場合は、サプリメントで通常の食事で採れる栄養素を補う必要があります。

 

また、Tipsでは痩せることが目的ではなく、元気になって健康になることが目的なので、太りにくい食事を摂ることは必ずしもメインの目的ではないのですが、太りやすい食べ方を知っておいたほうが、太りすぎてしまって痩せるのが大変だ、とならないためにも、ここで、太ってしまうメカニズムも紹介しておきます。

 

昔の人は、肉を食べすぎると太る、と信じていましたが、最近の低糖質ダイエットでは、肉よりも炭水化物のほうが太りやすい、としています。炭水化物は消化の過程で、糖質となり、糖質が過剰に摂取された場合、インシュリンが分泌され、過剰な糖質が脂肪に替えられ、身体に蓄えられるようになると考えているわけです。

 

しかし、糖質だけが過剰なら、確かに太りやすくなりますが、すごく太りやすい、というわけではないようです。勿論、個人差があり、一部の方は、炭水化物の吸収力がとても良くて、炭水化物単独でもしっかり太れる方もいらっしゃいます。しかし、一般的には、例えば、炭水化物だけを大量に食べても、そんなに多く体重は増えません方が多いと思います。

 

通常のダイエット法では、それぞれ単独で肉のことを考えたり、糖質のことを考えたりしていますが、組み合わせも重要です。太りやすいのは、炭水化物を含む糖質と飽和脂肪酸を同時に摂取したときです。果物は太りにくいのですが、飽和脂肪酸を含む肉と一緒に果物を食べた場合は太りやすくなります。炭水化物と飽和脂肪酸の少ない魚の組み合わせは太りづらいですが、炭水化物と飽和脂肪酸の多い肉の組み合わせは太りやすいのです。更に言うと、揚げ物と炭水化物の組み合わせはさらに太りやすいので、最強に太りやすいのは、小麦粉も飽和脂肪酸も含むカレー、揚げ物、炭水化物の組み合わである、カツカレーごはんです。しかし、それだけではなく、炭水化物と飽和脂肪酸が組み合わさる、牛丼、ラーメン、炒飯は太りやすいです。また、肉料理を食べた後は、多少の時間があいていたとしても、肉の消化には時間がかかるので、夜に少しだけスイーツを食べた場合でも太りやすいのです。例えば、肉料理を食べた後は、夜にちょっと50gのチョコレートを食べただけなのに、500g体重が増えてしまうなんてことが起こりえるわけです。

 

したがって、炭水化物を摂るときには、オイル、肉類を避け、魚や野菜と一緒に食べるのがいいでしょう。

  

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Tipsでは、ある程度、炭水化物をほぼ毎日食べることをお勧めしていますが、普段炭水化物を沢山は食べないことをお勧めしているのは、太らないためではなく、クレービングを引き起こさないためと、多幸感を感じるためです。

 

そして、肉を食べるときは、炭水化物を一緒に食べない代わりに、たっぷりの野菜でバランスをとります。肉には、栄養も勿論ありますが、毒素もあるので、きちんと排泄する必要もあるからです。太りたくないのであれば、肉を食べるときには、炭水化物だけではなく、フルーツやスイーツのような糖質を摂るのは避けたほうが良いでしょう。

 

逆に、痩せ過ぎていて、太りたい人は、肉を食べるときに、糖質も一緒に摂ると良いでしょう。いずれにしても、自分の体に合うようにし、かつ、自分がどうなりたいのかによって、食事のあり方も変わってくる訳です。

 

・卵はいくら食べてもコレストロールは上がらない、とは限らない

 

卵はいくら食べても、コレストロールは上がらない、という話を聞きつけて早速試してみました。実は、一日に3,4個毎日食べてみました。しばらくして、体調が悪くなったので、血液検査をしてみたところ、見事にコレストロール値が上がっていました。悪かったのは、一日の卵の量なのか、毎日食べたからなのか、その両方なのか、体調が悪くなったので、それ以上の厳密な検証はしていませんが、少なくとも、私にとっては、卵を食べすぎるとコレストロール値が上がるし、何より、体調が悪くなる、ということは分かりました。

 

これも、おそらくは、人によるのでしょう。元々の体質、運動量、年齢、性別、などなど様々な要因が考えられますが、自分がどうなのかを確かめてと良いでしょう。ただ、卵に限らず、肉もそうですが、同じものを毎日続けて食べるというのは、アレルギーになりやすいので、避けたほうが良さそうです。仮に、1日に卵を1個食べるより、2日に1回2個食べる、という食べ方のほうが良さそうです。

 

私の場合は、卵は色々と試してみた結果、2日に1回2個食べる、くらいが調子が良さそうです。しばらく卵を食べないことも続けてみましたが、これも「エネルギー」が足りなくなりましたので、私の場合は食べたほうが良さそうです。

 

ただし、卵を買うときに1点とても重要なことがあります。必ず、冷蔵庫で冷やして売っているスーパーを探して下さい。卵は新鮮なもののほうが良いのは当たり前なのですが、なぜか、旧来からの習慣で、冷蔵庫に入れないで売っているスーパーが多くあります。これは良くないことなので、冷蔵庫に入れて売っているスーパーで卵を買うようにしましょう。そうでなければ、せっかくオーガニックの卵を高い値段で買っても、効果があまり期待できません。

 

・乳製品

 

乳製品には、ラクトース(乳糖)カゼインが入っていて、とてもアレルギーを引き起こしやすい物質なので、注意が必要です。

 

まず、乳糖不耐性の方は、ラクトース、つまりは乳糖を摂ると、お腹がゴロゴロする、と表現されるように、消化に問題を起こしてしまうようです。また、乳製品にアレルギーがある人も多く、乳製品を摂ると身体が痒くなったり、皮膚にできもののようなものが現れてきたりする人もいらっしゃいます。

 

このように乳糖不耐性の方や、明確なアレルギー症状がある方は、乳製品を避けたほうが良いということは分かりやすいです。しかし、乳糖不耐性でもなく、目に見えた顕著なアレルギーがあるわけでもない人でも、注意が必要です。

 

実は私は、ヨーグルトが好きでよく食べていたのですが、完全に体調を崩した後、  ヨーグルトを少し止めてみたところ、少し回復しました。そこで、ラクトースが入っていないヨーグルトにしてみたのですが、また、体調が悪くなってしまいました。私の場合は、ラクトースが問題ではなく、カゼインが問題だったようです。

 

乳製品には、カゼインが含まれていて、これが前に書いた副腎疲労と関係してしまうことがあり得ます。アレルギーとも関係するので、乳製品の場合は、Tipsで用いる2つの指標以外に、肌の状態も自分で確認して下さい。カゼイン必須アミノ酸が全て含まれているので、体に合う人にとっては、カゼインが含まれている乳製品、特に、チーズは身体に良い食材になります。

 

確認するためには、ヨーグルトなど乳製品を毎日食べている人は、まずは止めてみて体調が改善するかどうか、5日間くらい試してみて下さい。何も変わらないのであれば、カゼインを採っても大丈夫なのかもしれません。しかし、ここで、安心せず、乳製品は基本的に毎日食べて良いものではないと考えて、1週間に1回位から、2日に1回位と少しずつ頻度を増やして、毎日食べても大丈夫なのかどうか、確認して下さい。

 

私の場合は、とても残念なことに、カゼインは身体に合っていないので、乳製品、特に、カゼインが多いチーズは、1週間に1回位に留めるようにしています。また、チーズでもプロセスチーズは身体に良くないのでナチュラルチーズのほうがお勧めです。

 

 

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また、ヨーグルトに含まれている乳酸菌の多くは、胃酸で死滅します。死滅したからと言って効果が全く無くなるわけではないのですが、乳酸菌の効果を期待して食べるのであれば、乳製品が大丈夫な人であっても、ヨーグルトより、ケフィアの方が効果的です。これについては、発酵食品のところでも改めて書きます。

 

 

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・豆は身体に良いという人が多そう

 

今まで挙げてきたタンパク質は全て動物性タンパク質ですが、植物性タンパク質の代表としては、豆類が挙げられます。

 

勿論、豆にアレルギーがある方もいらっしゃるので、万人向けの食品ではありませんが、和食では、醤油、味噌、納豆など、豆は材料として欠かせません。豆には様々なタンパク質、ビタミンミネラルなど、身体に良いものも多いです。しかし、多くはないものの炭水化物も含まれているため、食べ過ぎは好ましくありません。更に、豆には、食物繊維サポニンポリフェノールなどの機能性物質も含まれています。食物繊維が多く含まれているので、腸内環境の改善に役立ちます。

 

特に、納豆は食物繊維を含んでいる上、血液中の血栓を溶かすナットウキナーゼ乳酸菌の餌となる納豆菌が含まれているので、腸内環境の改善には最適と言えるかもしれません。更に、エストロゲンと類似した構造をもつイソフラボンが含まれているため、特に、女性には良い効果が期待できます。

 

しかし、やはり摂り過ぎには注意が必要ですし、女性なら誰でも良い効果が現れる、とは限りませんので、どの程度が良いのかを試してみて下さい。私は納豆が大好きなので、1日に2パックとか平気で食べていましたが、それはどうも食べ過ぎのようでした。1日1パックを食べ、週に1回は食べない、くらいの状態が私には合っていました。

 

いずれにしても、タンパク質は基本的な栄養素の一つです。自分に合った食材、量、頻度など、色々と試してみて下さい。タンパク質を沢山食べても体重にはそれ程影響はなさそうですが、腎臓に負担をかけてしまうので、自分に合った量を自分で見つけて下さい。

 

・古典的食材、貝

 

貝は肉にも劣らないタンパク質が含まれているほか、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラル、さらには昆布にも含まれているグルタミン酸も含まれています。

 

そして、古代人の生活を語るときに歴史ではよく、「貝塚」がでてきますが、古代人が貝を沢山食していたことが分かります。貝の栄養を我々人間の身体が吸収できるように進化しているのではないかとも思われます。

 

さらに、貝には、栄養ドリンクに用いられることもあるタウリンも含まれているので、疲労回復効果も期待できます。

 

タウリンが最も多く含まれている貝はサザエですが、貝には色んな種類があるので、自分の身体に合うものを探しましょう。また、貝だけではなく、タコやイカにも多くタウリンが含まれていますし、タコやイカにはコレストロールが多く含まれているから食べ過ぎは良くない、という考え方が昔はありましたが、それは杞憂に過ぎなかったことが最近になって分かってきています。

 

貝、タコ、イカに限らず、様々な魚介類を、色々と食べてみて自分に合うものを見つけると良いでしょう。例えば、エビにはグリシンという物質が含まれていて、睡眠の質を向上してくれます。眠れなかった次の日にはエビを食べるとか、色々と試してみると良いと思います。ただ、魚介類には良い食材が多いですが、毎日同じものを続けて食べるとアレルギーになることもあるので、様々な食材をバラバラに食べる、雑食が人の身体に合っているようです。

 

次回は摂り方によって、太ったりも痩せたりもする脂質について書いていきます。

 

*1:Shibata, H., Nagai, H., Haga, H., Yasumura, S., Suzuki, T., & Suyama, Y. (1992). Nutrition for the Japanese elderly. Nutrition and Health8(2-3), 165-175.

 

 

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